各種ソフトウェアの開発・販売を行うメガソフト株式会社は、特に建築・インテリア向け3Dソフトの分野で強みをもち、専門知識がなくても直感的に使えるツールとして、さまざまな業種・業態に提供しています。
事業と組織が順調に拡大する一方、獲得したリードの商談化を効率的に行いたい、既存客の契約更新率を上昇させたいなど、具体的な営業課題を解決したいと、トリコナッジに営業支援を依頼。その後、10年ぶりのオフィス移転をコンテンツにまとめたいという要望をきっかけに、短期間で独自色の強い特設サイト制作を実現しました。
今回は、法人営業部門を統括するかたわら、オフィス移転のプロジェクトリーダーを務めた守田様に、依頼の経緯や得られた成果についてお話していただきました。
課題
- 商談化フローの効率化や商談内容の高度化など営業組織をより強くしたかった
- 自社のビジネスや組織を理解した上での研修を必要としていた
- オフィス移転をコンテンツにしたいが内製は難しいと感じていた
効果
- トークスクリプト改善により、アポイント獲得率が大幅に向上
- 組織へ営業ノウハウの定着により、持続的な営業力強化を実現
- 契約更新フローの見直しで、営業工数を削減しながら更新率が改善
- オフィス移転の特設サイトを短期間で制作し、社内外から高い評価を獲得
営業力の強化を掲げる中かつての記憶がよみがえった

まずメガソフト様の事業内容についてお聞かせください。
守田氏:
私たちは自社開発したソフトウェアの販売を行っており、特に建築・インテリア向け3Dソフトの分野で強みを持っています。専門知識のない人でも扱いやすいCADソフトの簡易版といったコンセプトです。
私たち法人営業部には約10名のスタッフが在籍していますが、フィールドセールス、インサイドセールスと役割を分担し、新規開拓から既存顧客のフォローまで、幅広い営業活動を展開しています。
営業部門にはどのような課題がありましたか。
守田氏:
業績自体は順調に推移し、顧客数も増加するなど好調でした。一方、組織としては商談フローのさらなる効率化や、営業スタッフのスキルアップといった組織の基盤強化を継続しなくてはなりません。多くの営業組織にありがちなのではないかと思いますが、営業成果の追及を優先していると、組織づくりや個々のスタッフのフォローなどは後手にまわってしまいがちです。獲得したリードを効率的に商談化するプロセス整理や、商談後の成約率アップなど効果が十分でない。
また、当社はサブスクリプション型のビジネスモデルを採用しているため、契約更新の案内も重要な業務となります。しかし従来の方法では架電の接続率が低く、接続できたとしても更新の見送りに至るケースが多いという問題も抱えていました。
トリコナッジに営業支援を依頼した経緯について教えてください。
守田氏:
代表の蒲原さんが前職の展示会主催会社に在籍していた頃から存じ上げていました。医療系の展示会へ出展のお誘いをいただいたのが出会いのきっかけでしたが、当社のビジネスモデルやターゲット顧客を深く理解したうえで、具体的な出展プランをご提案いただいたことが印象的でした。
私もさまざまな企業から営業を受けることはありますが、的確なクロージングも含めた高い営業能力をお持ちの方にお会いする機会はなかなかありません。その後、蒲原さんが独立したとお聞きし、その営業ノウハウを当社に注入してほしいと考えたのです。
ロジカルな分析と迅速な実行で目に見える営業成果の改善に
実際の施策内容についてお聞かせください。
守田氏:
全体に向けたクロージングやヒアリングといった研修を行っていただいた後、営業スキルアップのため、メンバーとの1対1の個別面談を実施してもらいました。丁寧なヒアリングで、個々の強みや改善点を把握したうえで、個別の目標設定と実行計画の策定を行っていただいたことがよかったと思っています。さらに目標達成に向けた具体的なアクションプランや短期的なKPIも一緒に検討してもらうことで、メンバーは達成に向けたイメージを持つことができました。
また、展示会で獲得したリードのフォローアップ体制の改善にも取り組みました。名刺情報はテレマーケティング会社に委託し、リードの育成や商談化を図っていましたが、そのトークスクリプトを全面的に見直してもらいました。
また使用ライセンスの更新フローについても改善案を実施しました。「長期間利用していない顧客への過度なアプローチは非効率」という蒲原さんの意見を受け、従来の受動的なアプローチから転換。利用促進と価値訴求を優先する能動的なアプローチを行うスキームに変更し、リソース配分の最適化やメール文面も作ってもらいました。
どのような成果が得られたのでしょうか。
守田氏:
トークスクリプトの改善によって、アポイント獲得率が2.5倍まで向上し、フィールドセールスの対応が追いつかないほど案件が創出されました。営業メンバーからも嬉しい悲鳴が上がるほどでした。年間ライセンスの更新についても、送付するメールの文面を工夫したことにより、営業工数をかけない形で自動的な更新手続きが増加する成果も得られました。目に見える形で、しかもすばやく成果の改善につながるので、メンバーのモチベーションもアップしました。
10年ぶりのオフィス移転。企業や製品の価値が伝わる"物語"に社内外から高評価

営業支援とは別にコンテンツ制作の依頼をいただきました。
守田氏:
今回、10年ぶりに東京オフィス移転が決まり、社内でも極めて重要なプロジェクトとして位置づけられました。おかげさまで理想的な条件のオフィスが見つかり、期日通りに移転できたのですが、自社の製品「3Dオフィスデザイナー」を活用したことも大きな要因だったことは間違いありません。そこで自社の活用事例をコンテンツ化し、対外的にアピールする絶好の機会だと考えました。
社内リソースでの制作を検討しましたが、自社のオフィス移転というせっかくのチャンスを最大限活かすために、御社に依頼したという流れです。蒲原さんは製品特性や企業文化を深く理解されており、当社のねらいも正しく捉えてストーリーを提案してくれるだろうと思っていました。
提案したストーリーについてはいかがでしたか。
守田氏:
私がお願いしたのは、当社の製品を魅力的に描くことだけでなく、社員が誇りを持てる内容であること、そして将来の求人につながるような「この環境で働いてみたい」と思ってもらうことでした。
それをかなえるため、移転を決意し意中の物件に出会うまでという第1章、その物件に最適なレイアウトを自社の製品で作成した工程を描く第2章というように、読み応えのあるストーリーを提案してもらえたと思います。移転に携わったメンバーや社外のパートナーへのインタビュー取材も実施していただき、全体として読み応えのあるコンテンツとなりました。
当初は記事原稿のみを制作いただく予定でしたが、特設サイトにまとめるというアイデアまでご提案いただいたことで、ほぼ社内の工数をかけることなくサイト公開まで実現してくれたことには私も驚きました。移転日の都合上、約1か月あまりで第1章を公開するという厳しいスケジュールでしたが、柔軟に対応してもらえたことにも感謝しています。スピーディな動きの中でもデザインや写真のクオリティにもこだわっていただきました。
特設サイトのデザインや見栄えについて評価をお願いします。
守田氏:
クオリティの高さにはとても満足しています。短期間、かつ限られた予算で制作したとは思えないほど、本格的なページが完成しました。社内および顧客からの評価も非常に高く、記事を読むと「このオフィスで働くことへの誇りが呼び起こされる」という声も寄せられているほどです。今後の営業活動や採用の場面においても当社の考えやカルチャーが伝わるツールとして活用できると確信しています。
導入事例の制作などコンテンツの資産化にも力を借りたい
今後、弊社に期待されることはありますか。
守田氏:
今後は広報およびコンテンツ制作の領域において、特に当社製品を導入いただいた顧客の事例や評価を可視化し、当社の資産として体系的に蓄積していきたいと考えています。
優れたコミュニケーションスキルとビジネス理解力を背景に、質の高いコンテンツを継続的に制作していただければと期待しています。営業支援で構築した信頼関係を基盤として、今後も長期的なパートナーシップを維持していければと考えています。
コンテンツ制作で課題を感じている企業に向けたメッセージをお願いいたします。
守田氏:
自社のリソースに不安のある会社なら、まずは一度相談してみるとよいと思います。トリコナッジさんの強みは、営業やマーケティング経験をベースにしたコミュニケーション力と、コンテンツを形にする制作能力をあわせもっていることです。企業によって、課題が異なるのは当然ですが、トリコナッジさんなら助けてほしい点だけを巧みに補ってくれるはずです。
また、綿密なコミュニケーションを通じて共に価値を創造していくスタイルは、当社の企業文化と非常に親和性が高いと感じています。「伴走」を求める企業には、ぴったりだと思います。
取材協力
デジタルコンテンツの企画・開発・制作および販売